協育NPO 母里ん子(もりんこ)知多
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今日は第3号の続きです。
子供のそのパワーはどこからくるの?って思うぐらいとにかく元気で、母里ん子の子供達もそれは同じです。朝、みんな集合したら「さあやるよー!」と体をいっぱい動かしてはじけます。跳んだりはねたり回転したり。「逆立ちをすると手首が強くなるのね。」母里ん子を指導されている西川先生
(幼育研究舎)がそっと教えてくださいました。
たっぷり体を動かした後はちょっとクールダウンして手遊びや歌、俳句や短歌を楽しみます。俳句をすらすらと詠む姿はなんだか素敵。数年前から始まった「日本語であそぼ」というテレビ番組がヒットし、今も根強い人気がありますが、その中で「寿下無」という話がおもしろくて寿下無の名前全て言える子供がおそらく日本中たくさんいたと思います。日本語の韻やリズム、詳しくはわからないけど、繰り返し聞くことにより日常に取り込み肌に溶け込む感じでしょうか。ことわざや格言も言いやすくて覚えやすいんだけど大切なメッセージが込められてて、すごく身近なものなのに粗末にされてるような・・。
それから今日は針を使います。
おちびちゃんたちは発泡スチロールの上に置いた絵に画鋲を刺します。
「あぶないからダメ」ではなく、刺したら痛いことを知って気を付けながら一つずつ刺します。キャ〜って言ってたと思ったら真剣にプチップチッと刺す。少しできたら足をバタバタさせて、動いてると思ったらその動きはピタッと止まりまた集中。ほんの短い時間だけ集中して刺す一瞬は真剣です。危ないことほどおもしろいのは誰でも同じだし、こんなかわいい子達の真顔が見れるなんておもしろい!
少し大きい子は紙に書いてある絵をプチプチ刺して穴を開け、そこに太い針と糸で縫います。私がじっと見てても写真を撮っても気にせず黙々と続けます。
1番大きい年齢の子は細い針でビーズを縫いつけ模様を作っていました。
こんな細かい針仕事ができるんですね、子供ってできるんですね。
「ボクは指編みでこーんなにできたんだ!」
お見事!\(~o~)/
我が子の時はどうだったかしら、なんて思い返してみたりして。
いえまだ7歳と4歳だからとってもかわいいし、わかっちゃいるけど毎日必死だったりするからせっかくの子育ての楽しいところを見逃してる気がする。子供の成長はあっという間だからしっかり見ておかないともったいない気がしました。
だからこそ母里ん子さんはみんなで育てよう、子供としっかり向き合おうという雰囲気が感じれたのかもしれません。子育ての悩みは尽きないけど仲間がいるからがんばれる。時には人生の先輩であり、幼育や教育に携わって47年余りという西川先生に話をしてもらったり聞いてもらうから、それはすごく安心できて前向きになれるんだと思う。
西川先生と話をさせていただいて、ふっと思いついたことを聞いたんです。
「なぜおじいちゃん・おばあちゃんは孫に甘いんでしょうか?子育て経験者だから子供を甘やかしすぎたらいけないってわかってるはずなんですけど?」
それに対しての答えはこうでした。
「それは子育てしてないからよ。子供を生んだら炊事洗濯掃除に仕事、子供は家族やまわりの地域が育てたからね。」
これを聞いて目から鱗、目がボヨヨンと出そうになりました。そうだそうだわ、叱られた時に甘かったのは祖父母だったしやさしかった!私が子供の頃は“地域で子育て”というのがまだありました。近所に怖いおじさんやおばさんがいて何かするとすぐ怒られたし、必ず毎朝外に立っていて「おはよう!」って声をかけるおじさんがいたし、学校帰りにウチに寄って一緒にごはんを食べる友達がいたり。でも今となってはそんな環境は少ないようで年齢の違う子供同士で遊ぶことすら少なくなってしまいました。そして今欠けているのは叱る人が少ないことかもしれません。
午前中の遊びが終わるとみんなでお弁当の時間になりました。
友達と一緒だと食欲も増すし、大きい子の真似をしてお箸を使ったり。ケンカをしだす子供がいても大人は口出しをしません、見守ります。すると子供同士で話し合い(解決)ができるんですね。うるさいしめんどくさいからって叱って事を終わらせたらその子はいつ解決方法を見つけれるのか。
時間がかかって一見遠回りのように思えても、長い目で見たら実は近道なんだなと、多くのことを教えてもらえて感謝の1日でした。ありがとうございました!